北海道エナジートーク21 講演録

 
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エネフィーメール21
 
北海道エネルギー環境教育研究委員会

'10「原子力の日記念フォーラム」これからの原子力を考える
【第一部】 世界情勢からみた日本のエネルギー問題

(7-2)

エネルギーを大きな視点で考える

宮崎 では、小沢さんにお願いしましょう。

 

小沢 こんにちは。電力関係のシンポジウムに出させていただくと、普段は圧倒的にスーツ姿が多く、会場が真っ黒に見えます。本当に市民なのか、電力会社の動員なのじゃないかと思えるくらい(笑)。今日は非常にバラエティに富んでいて、髪の毛も黒いばかりじゃないし(笑)、女性が多いですね。女性のいる会というのは安心できます。あまり難しいことを言わなくて済みますし(笑)。「原子力とは原子核に中性子がぶつかって・・・」なんて言われても、見たこともないからわからないですよね。それでも関心を持ってくださる方がいらっしゃるので、私も引きずられて関心を持ってまいりました。

 なぜ私が原子力に関心を持ったのかというと、原子力というテーマからさまざまな問題が見えてくるからです。

パネリスト 小沢 遼子 氏  日本はもともと資源の少ない国ですね。現在も発電の27%くらいは石炭火力に頼っています。それで日本は石油を輸入してくるわけですが、石油の産出国は常に戦争状態で、どの国も一般の人はすごく貧しい。石油という資源が高価で、皆がほしがるものであるがゆえに、それを持った者、それに近づいた者は強い。しかし一般の民衆は貧しい。だから争奪戦には多くの人の命がかけられてしまう。そういうのを見ていて、ああいうところに首を突っ込まない、戦争はしないと日本は言ったのだから、戦争をしてまでよその国からものを獲ってくることは避けたほうがいいと思うのです。

 では、資源の少ない日本はどうやって暮らしていくのかといえば、いまのような生活をするのだったら、自分たちで電力を作る方法を考えるしかないだろうと思います。ちなみに私の友人たちは原子力について大反対です。「そんなの危ない、とんでもない」と言います。私は「じゃあ、床暖房や冷房をやめなさいよ」と言っています(笑)。

 わが家は今年、エアコンが壊れてしまい、毎日40℃の冷房なしの室内ですごい生活をしていました。70歳を過ぎれば我慢はできますが、他の人は我慢できないらしい。しかし、エネルギーのあり方というのは、単に暑い寒いの問題ではなく、私たちがどういう生活をして、そのことで自分たちの心がどう痛むのか、そういうことも含めた大きな問題だと考えています。

 いまの政治がどうのというよりも、エネルギー問題についてはもっと大きく考えてみたいと思うんですが、皆さん、いかがでしょうか(笑)。両サイドのパネリストが専門家なので、私はちょっとテロっぽくやってみました(笑)。

 

宮崎 小沢さんにしてはソフトな滑り出しでしたね(笑)。すでに控え室でプレ・シンポジウムのようになっていて、あまり面白い話が出ると本番でつまらなくなるので「ちょっと待って」という話になっていました(笑)。

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