内山 では、もう一度スライドを使って説明させていただきます。

再生可能エネルギーの長所は、エネルギーの安定供給においてメリットがあるということ。当然国内で普及すれば自給率が高まります。また、化石燃料のような資源制約もなく、石油依存度の低下に資する石油代替エネルギーになるわけです。
2番目はクリーンなエネルギーだということ。大気汚染や温室効果ガス、あるいは原子力のような放射性廃棄物も出しません。また、需要サイドでの環境改善にもなり、環境・省エネ意識の高揚につながります。
3番目として、分散型エネルギーシステムという特長があります。自立型エネルギー供給システムとして各地域で期待されていますが、それが一つの防災対策にもなるということ。また、大規模な送電施設や送電損失を軽減できるという特長もあります。
4番目の電力負荷の平準化については、風力発電はダメですが、他の再生可能エネルギーについてはピークカットに貢献できるという特長を持っています。
さらに5番目として、新規産業や雇用を創出するということで、これが基軸となって日本経済が活性化することも期待できるわけです。

しかし、そうは言っても課題もあり、いろいろ調べていくと、意外と再生可能エネルギーは地域性が高い資源といえます。ですから、資源量が地域によって非常にバラついてきます。地域ごとにどういう資源を確保できるかというのを精査しているところです。
2番目は、エネルギー密度が低いということ。「規模の経済」が働かないエネルギーになってしまうので、どうしても建設単価が高くなってしまいます。ですから、高い建設費用を誰がどのように負担するかということを考えなければいけません。
3番目として、年間の稼働率が低いものが多いということ。結局、1年間で発電量があまり出ないので、その分、発電コストが高くなってしまいます。全体の発電コストの負担をどのようにしくみとして考えるかということ。それが先ほどの特措法における固定価格買取制度です。
4番目として、供給に変動があるということ。安定供給が難しいので、蓄電池や燃料貯蔵というものを考えないと安定エネルギーにはなりません。必要なときに必要なエネルギーを供給してもらえないわけです。
5番目として、先ほど言ったように送電線へのアクセスが難しい。追加的な送電コストがかかってしまいます。屋根置きの太陽パネルはそれがいらないので、こういったものはどんどん普及してほしいと考えます。

例えば、地域性が高い資源として林地残材で見ると、北海道や東北地方は緑が濃いですから、こういったポテンシャルが高いといえます。ところが関東や西日本の場合、林地残材はほとんどありません。そのように、どこでもあるわけではないということです。

また、これは再エネ特措法による都道府県別・道内別に見た普及量です。北海道では、再生可能エネルギー特措法以降に一番普及が進んでいますが、よく見ると大規模な10kW以上の太陽光発電が主流で、家庭用の太陽光発電はあまり普及しておらず、都道府県別では最も少ない地域といえます。
立地条件を生かしてどういう設備を普及するかについては、各地域で考えなければならないわけです。道内を見ても地域ごとにかなり導入量が違っていて、特性に合わせて導入を考えなければなりませんから、地域性というのが非常に大事だということを認識していただきたいと思います。
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