さて、原子力ルネッサンスの波は、いまやアラブ諸国やインドにまで、押し寄せている状況です。一方で、アメリカのオバマ大統領が「グリーン・ニューディール」を掲げました。この影響は出ると思いますが、原子力に向いている世界の潮流は止まらないと思います。問題は、日本がそれに対してどれだけ参画できるか、それは日本が原子力ルネッサンスに対してどのような態度を取るかで決まると思います。
悪い要因としては、昨年やり損なった原子力の宿題があります。これを動かさないと何事も始まりません。安全に関する問題ではないのに、地方自治体を含む政治的な力によって、すべての動きが非常に鈍くなっている。だから稼働率も悪い。そのために、いろいろな国から「日本の原子炉なんて」と言われて、商談を逸しているといった話も、一部で耳にしています。
以上のような状況が足を引っ張っていますが、日本もぜひ原子力ルネッサンスに参画しなければならないと思います。というのは、いまのようなITの時代に必要なのは、良質の電気です。いつでもコンスタントに、安定した電圧のぶれていない電気がIT時代には必要なわけです。原子力できちんとした基幹電源を作っていくことに考えを持っていかないと、日本の繁栄は終わってしまうのではないかと心配しています。
今日はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
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