川口 ドイツでも「電力は商品なので、どこからでも買える、自由に選べる」ということなので、価格を比較できるインターネットのサイトが数多くあります。家族構成、住所、年間のおおよその電力使用量などを入力すると、各社のプランが、何百と出てきます。そこから自分に一番合ったものを探せると。たくさんあって選ぶのも大変なくらいです。
ただ、電気代というのは燃料費を含め発電にかかるコストが変動するうえ、税金など必ず払わなければいけないものが電気代の50%以上を占めているので、自由競争で価格を下げるといっても、切る部分がかなり限られてくる。だから違ったところで差別化を図ることもあります。たとえば、ちょっと高めでも、再生可能エネルギーの電気の割合が多いプランとか、夜間電気の安いプランとか。
でも、どんな電気を買ったつもりでも、コンセントから来るのはどれも同じ電気で、差額は帳簿上のやり取りでしかありません。そのあたりについて、私たち消費者にはどういう仕組みになっているかよく見えません。
また、格安で売っておきながら、2年目からは値段が上がる詐欺まがいのものなどもありました。でも、最初多かった販売会社も、つぶれたり買収されたりで、次第に淘汰されていきます。
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