一人ひとりができることを実行しよう
本当は、温室効果ガスに色でもついていれば、だんだん空気がおかしげな色になってきて「何とかしなければ」という気持ちになるのでしょうが、何しろ透明ですから。今日のように青空がスカッと見えていると、温暖化と言われても「ちょっと暖かくなっていいかも」くらいに思いがちです。でも、やはり目に見えない危機ほど怖いものですよね。すぐそこに危機が迫っているのに、気づいたときにはもう手遅れ、とならないようにしなければいけませんね。
スーパーに行くときは、マイバッグを必ず持って行きます。私はスーパーに行くと周囲の様子を見ているんですが、エコバッグを持っている方がだいぶ増えてきました。いまは50%というところでしょうか。80%、90%くらいになったら、全体の意識が高くなったといえるかもしれません。また、最近スーパーで驚くのは、年配の男性がマイバッグを持って来られることです。それくらい浸透してきているのだろうと思いますが、皆さんも、あと一つ何かをプラスして、自分にできることをやっていただけたらと思います。
以前は、再生紙を使うことも講演でお話ししていましたが、最近、製紙業界の再生紙配合率の問題があって、本当にガクッときてしまいました。また、電力業界でもグリーン購入法などの問題がありましたね。食品表示の偽装問題もそうです。
もったいないという気持ちはわかりますが、各業界で、やはりきちんとやっていただきたい。例えば再生紙問題などは、再生紙だと思って買っている人たちの信頼を裏切るようなことをしないでいただきたかったと思います。もしご家族の中に、そういう企業にお勤めの方がいらしたら、「そういうのは良くないわよね」と、家族の皆さんで何ができるのかについて話し合っていただきたい。
私は、自動販売機はこの際やめたほうがいいと思っています。少し歩けばコンビニエンスストアがあるのですから。それほど贅沢が許される時代でなくなってきていると思います。
「コンビニエント」、つまり便利さに頼りきる生活をもうできない時代に突入しているんだということを、私たち一人ひとりが考えなければならないと思います。どうぞ皆さんも、自分にできることを一つでも二つでも見つけていただきたい。温暖化がこれ以上進まないように、みんなで力を合わせていく。そして、人間を含め地球上の多くの生き物が、種を守りつつ繁栄し、青く美しい地球がずっと存続できるようにしていけたらと願っています。そのために、私も皆さんと一緒に頑張りたいと思います。
皆さん、今日は本当にありがとうございました。
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