橋 本
新しい政権ができると、当然のことながら前の政権を否定し、それを乗り越えながら新しい政策を打ち出そうとします。どこの国でも同じだと思います。
オバマ政権にとってのこの政策の背景を考えてみましょう。前のブッシュ政権は科学技術に相当お金を使っていました。その技術を、オバマ政権では環境という形で生かそうとしています。これには歴史があり、クリントン政権時代の副大統領だったゴアさんが「不都合な真実」でノーベル賞を受賞したように、環境問題が世界的に脚光を浴びたという背景もあります。もっと大きな歴史認識として、地球はこのままでいいのかという問題もあります。
いまのオバマ政権では「環境」と「核」の2つが大きな軸になっている。これからアメリカをどうするかを考えたときに、背景には大きな哲学があるのだろうと思います。単に希望を示すだけでなく、希望を実現するために「グリーン」というキーワードを大きな柱に
した。核廃絶にしてもそうですが、前政権とは違うことをやろうという発想があるにしても、世界に対する大きな衝撃を与えるものであり、歴史的にも意味があると思います。
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